御挨拶
日本格闘競技連盟会長
財団法人日本レスリング協会会長
福田富昭

紀元前776 年から紀元後394 年まで、約千年間続いたと言われる古代オリンピック大会には、パンクラチオンという競技種目がありました。そのルールは、キック、パンチ、投げる等、武器使用以外ほぼすべての攻撃が許される素手の闘いであり、勝者は「人類最強の男」として賞賛されておりました。クーベルタン男爵らによって1896 年から開催された近代オリンピックでは、パンクラチオンが外れて、レスリングが第1 回大会から競技種目となり、今日まで継続されております。

しかし、制限のないルールの中で人間として極限の強さを競うパンクラチオンスタイルに対する潜在的渇望は現代においても止むことはありません。

現代の人類最強は誰か。パンクラチオンルールから危険な技を除いた「総合格闘技」と呼ばれる競技が誕生し、世に広まったのも必然だと思われます。

このような世界の動向を見ながら、財団法人日本レスリング協会は、2008 年より、国内における格闘技団体との繋がりを強化し、多くの格闘競技選手の世界大会参加を支えることを目的に、この度、関係者のご協力を得て「日本格闘競技連盟」を協会傘下として発足することといたしました。

この日本格闘競技連盟は、日本オリンピック委員会に加盟していない格闘技団体が、国際大会へ出場するための道筋をつくる機能をも果たすべく存在するとともに、総合的格闘競技における日本全体の強化、底上げという目的を持ちます。

私が女子レスリングを、1984 年に初めて日本に持ち込み、アテネオリンピックに正式競技種目に採用され、日本女子選手が活躍しオリンピックで金メダルを獲得するまで約20 年かかりました。

総合的格闘競技も、国際レスリング連盟におけるルールの統一と、世界選手権大会の開催、また、将来のオリンピック種目へと認められるには長い時間を要することだと思います。

それらを念頭において、今後本協会においては各役員をはじめ、傘下連盟並びに都道府県協会が力を合わせて、目的達成には全力を尽くして参る覚悟であります。

今後とも、本日参加の皆様、また、協賛をいただいております関係各位のご理解とご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

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